某民進党議員の教育勅語への捉え方こそ「偏っている」

民進党の大西健介衆議院議員が、森友学園が運営する塚本幼稚園は「偏った教育方針を推進している」(2月27日衆院予算委)と述べました。園児らに教育勅語などを暗唱させていることを批判したものです。一連の問題の本質は森友学園の教育方針ではなく、国有地売買に不正な関与があったかどうかなのですが、大西議員に教育勅語への「偏った」見方があることも事実のようなので、ここで説明をしておきたいと思います。

教育勅語 [1]とは、明治天皇が1980年(明治23年)に発布したものです。当時の日本は文明開化によって洋学が重んじられ、日本の伝統的価値観が軽視される傾向にありました。また近代国家の建設のために、人材の育成が急務であるという事情もありました。そこで日本は(あるいは明治天皇は)、我が国の教育方針を明らかにすることにしました。こうして発布されたのが教育勅語です。以下に、口語文に訳したものを掲載します。

[1] 勅語とは天皇の口頭による意思表示。中国の皇帝の意思表示を勅と呼んだことに由来する。

教育勅語の現代語訳を確認してみてください。日本人の普遍的な道徳的価値観が顕れているのが分かります。

私(明治天皇)は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。そして、国民は忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。 

国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や、秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりでなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。

このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。
(国民道徳協会訳文から)

教育勅語の内容は「偏って」いないが、戦時中に国民統合の手段として利用された。

以上のように、教育勅語に書かれているのは普遍的な道徳的価値観ばかりです。特別に「偏った」内容があるわけではありません。しかし戦後に廃止されたために、否定的な印象を持つ人が多いのも事実です。

また、戦時下において国民統合の手段として利用された一面があったこともまた事実です。世界の中の日本人として、いかに尊敬される人間になるかの教育も重要になりました。

それでは、なぜ教育勅語が廃止されたのか。その後、日本の道徳教育はどうなったかについては、また別の機会に説明したいと思います。

勝共オピニオンサイト RASHINBAN

◆ 参考:明治神宮のウエブサイトに教育勅語の現代語訳や由来等が分かりやすく掲載されています。

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