中国「北朝鮮をかばう必要なし!」。北朝鮮からの石炭輸入をすべて停止

北朝鮮が追い詰められています。金正恩委員長は体制の安定のために金正男氏を殺害したのでしょうが [1]、逆に国際的な孤立を深めているのです。
[1] 詳細は「金正男氏、暗殺の背景は?」をご覧下さい。

まず中国です。北朝鮮は、国際社会から厳しい経済制裁を受けていますが、中国が支援することで体制を維持してきました。例えば中国は昨年、北朝鮮から1千億円以上の石炭を輸入しました。北朝鮮にとって貴重な外貨の獲得源です。他にも大量の石油や天然ガスなどが、毎年秘密裏に北朝鮮に送られていると言われています(公式的にはいずれも輸出量ゼロとなっている)。

しかし中国は2月18日、北朝鮮からの石炭の輸入を今年末まですべて停止すると発表しました。前日の17日に行われた米中外相会談で、アメリカのティラーソン国務長官が制裁を強めるよう要望したことに応じたものですが、この決定には金正男氏殺害が大きく影響したに違いありません。

中国はこれまで、金正男氏の身柄の安全を守ってきました。その正男氏の殺害は、たとえ中国国外で行われたとしても、中国のメンツをつぶす行為です。中国側としては、「これ以上北朝鮮をかばい、アメリカとの関係を悪化させるのは得策ではない」と考えたのでしょう。

マレーシア「いまや友好国ではなくなった!」。激しい批判応酬の末、駐北朝鮮大使を召還

次にマレーシアです。マレーシアは北朝鮮と友好関係にあります。ビザ(査証)なしで北朝鮮を訪問することができる唯一の国でもあります。貿易も盛んで、マレーシアの首都には北朝鮮政府直営のレストランがあります。

ところが正男氏の殺害事件を通し、両国は鋭く対立することになりました。北朝鮮が暗殺の詳細を隠蔽するために遺体の即時引き渡しを要求し、マレーシア政府が拒否しているためです。激しい批判の応酬の後、マレーシア政府は駐北朝鮮大使を召還してしまいました。今後は検視の結果が明らかになった後、正男氏の長男であるハンソル氏に遺体を引き渡すとみられています。

それでも、金正恩委員長には「すべてがうまくいっている」との報告だけが挙がっている・・・

北朝鮮は最大の支援国である中国から見放され、友好国のマレーシアとも断絶状態に陥りつつあります。体制の安定を図るための工作が、完全に裏目に出てしまっているのです。

しかし当の金正恩委員長には、おそらく「すべてがうまくいっている」との報告だけが挙がっていることでしょう。最近の北朝鮮では側近すら処刑される恐れがあり、否定的な発言は誰もできないからです。北朝鮮が今後も判断を誤り続ければ、体制が一気に不安定化する可能性も十分にありえるでしょう。

勝共オピニオンサイト RASHINBAN

 

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