思想新聞8月15日号の【共産主義の脅威】「都庁の赤旗配達員。異例の許可証発行のナゾ」を掲載します。

東京都は新聞の勧誘・販売行為を認めていないが、共産党議員が職員に勧誘強行

 

 「都庁に『赤旗』配達員10人」と題するニュースが飛び込んできた(世界日報7月30日付)。記事を見ると、都職員で1000人前後の私的購読者がいるという。ある共産党関係者の証言として、「都全体の『赤旗』のうち、都庁での購読部数がかなりを占めている」との発言も掲載されている。

 「都庁内で『赤旗』は個人の机まで配達されている」との指摘もある。これは問題だ。なぜなら東京都は、「都庁の庁内管理規則5条で、いわゆるセールス行為は禁じており、新聞の勧誘・販売行為自体は認めていない」(庁内管理担当課長)からだ。庁舎内での『しんぶん赤旗』勧誘販売活動は、明確な規則違反である。

 

 では、勧誘はどのように行われてきたのか。前述の共産党関係者は次のように述べている。

「共産党にとって、人事異動の3月末が稼ぎ時だ。共産党都議団は人事発表のある1日か2日前に、人事の情報をいち早く入手。昇進する職員を都議が手分けして回って『赤旗』購読を勧誘する」


共産党は勧誘販売禁止の庁内規則を黙殺するだけでなく、発表前の人事情報をも入手。これを党の営利活動に転用しているというのだ。もし同じ事を一般民間企業が行えば大問題だ。つまり共産党は、二重の規則違反を犯している事になる。

 

 さらに彼らは、「『赤旗』購読者で退職する職員を訪ねて、これからは自宅で引き続き『赤旗』を購読してくれ、と頼む」という。下手をすると購読は一生涯。退職後も「赤旗」を購読する元職員はため息をつきながら次のように話す。

「強制的に取らないと何かされるという、恐怖にも似た圧力を感じて、退職後も断ることができない」 (60歳代)

 これが、本紙が度々問題視してきた「共産党による心理的強制」である。もし「赤旗」を断れば「議会で質問するぞ」「部署全体に迷惑がかかるぞ」「出世に響くぞ」と恐喝する。それは黙示かもしれないが、暗にそうした意図を伝えて購読させているのが現状だ。行政として改善すべき責任があるのではないか。

 

 記事の小見出しには「都が異例の許可書発行」ともある。東京都は全国で唯一、「共産党員に配達・集金の許可書」を発行しているというのだ(写真)。なぜ政治的便宜を図るのか。これは疑問だ。

 都庁には共産党所属の都議が18人いる。これを基盤に1000部前後の発行部数を確保。さらには「赤旗」記者が庁舎内メディアとして力を持つ。これらの「共産党包囲網」が都職員に強烈なプレッシャーをかけていると言えよう。

 

 最後に、本紙から提言する。

 共産党は都庁舎内における物品販売を禁止する管理規則に違反している。都議会は、管理規則に違反した場合の対応を知事・都に確認すべきではないか。その結果として、「異例の許可証」の取り消しもあり得るだろう。それが行政として取るべき合理的な判断ではないか。

思想新聞掲載のニュースは本紙にて ーー

8月15日号 巻頭特集 北は「終戦」前に核の全容申告を / 宮城で青年大会 /  主張「核抑止力こそが平和を守る」 etc

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