イージス・アショアとは、イージス艦の弾道ミサイル防衛に関する装備、すなわち、レーダー、指揮通信システム、迎撃ミサイル発射機などで構成されるミサイル防衛システム(イージス・システム)を、陸上に配備したもの。6月15日に配備計画の停止が表明された。

 

 

 イージス・アショアの配備計画が停止された。

 

 イージス・アショアとは、超高性能のミサイル迎撃システムであるイージス・システムを、艦船ではなく陸上に配備することで、安定的、持続的な運用を図るものである。北朝鮮のミサイル技術の向上を受けて計画が決定したが、安全性もさることながら、高額なコストが問題になっていた。

 

 イージス・アショアの費用は2基で約4500億円。維持費や実験場の設備を含めればさらに高額な予算が必要となる。

 弾は1発で30〜40億円。仮に中国が保有するミサイル2000発以上が日本に向けられると、1発につき2発の発射が準備されるから2倍の4000発以上が必要となる。価格は6兆円超で、北朝鮮への対応も加えれば7兆円を超える。これだけで日本の防衛費の1・5倍となる。

 

 配備によって他の防衛予算を圧迫するのは間違いなく、全体としての防衛力が弱体化すれば意味がない。

 

 これで日本の安全が絶対的に確保されるのならやむを得ないとも言えるが、飛来するミサイルがきれいな弾道でなく、不規則な弾道を描けば迎撃は困難となる。

 精度向上のための技術開発を続けるのは当然として、ミサイル攻撃の技術開発に比べ、迎撃の技術開発はより困難で、かつコストがかかる。計画停止は落下したブースターの制御に問題があり、民家に落下する危険があったことによるのだが、コストパフォーマンスの面からも計画停止は妥当だったのかもしれない。

 

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