金正男氏の殺害は、金正恩氏の指示もしくは了解がなければ絶対に不可能。

2月12日、北朝鮮は中距離弾道ミサイルを発射し、翌13日にはマレーシア・クアラルンプール国際空港にて、金正恩委員長の腹違いの兄金正男を殺害した。北朝鮮が何と言おうと国家ぐるみの犯罪であったことは間違いない。「兄」の殺害は、金正恩氏の指示もしくは了解がなければ絶対に不可能なことである。

中朝関係は最悪状態で外貨獲得が困難に。「孤立」へ自ら追い込んだ北朝鮮。

そして2月18日には中国が、北朝鮮からの石炭輸入を年末まで停止することを発表した。表向きは、昨年11月の国連安保理で決まった北朝鮮に対する経済制裁に基づいていると言っているが、それは建前である。あまりにも安保理制裁決議からの時間が離れ過ぎている。

ちなみに昨年、中国の北朝鮮から輸入量は11億8千万ドル。北朝鮮からの輸入総額の3分の1であり、北朝鮮のGDPの5%にも達する。

今後、北朝鮮の外貨獲得が険しくなり、中朝関係は最悪の状態を迎えることとなる。またマレーシアも北朝鮮国籍者に対するビザ無し入国禁止を発表した。さらに米国でも、北朝鮮核施設に対するピンポイント攻撃の話まで出るようになり、北朝鮮の国際的孤立と危機が深まっている。

金日成直系の「白頭の血統」が殺害された事は、いずれ北朝鮮国内で深刻な問題となる。

さらにまた、金正男殺害に金正恩が直接関与したとなると、金日成直系の血統(「白頭の血統」)までも殺害するという前例のない事態となり、国内においてもいずれ深刻な問題となる。

朝鮮半島の激変が中国の一大変化の引き金ともなっていくだけに、日米の親密なる連帯が極めて重要な時期を迎えた。

世界平和連合・国際勝共連合 会長 太田洪量

勝共オピニオンサイト RASHINBAN

 

 

 

 

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